サーチコンソールを開いて、最初に目に入る数字が表示回数だと思う。

個人ブログを始めて1年ちょっとの規模だと、表示回数もクリック数も小さい数字のまま止まりがちです。1日単位に直すとほとんど動かず、日ごとのグラフにしても、大きな上下は見えにくいはずです。

それでも表示回数は見る価値があります。というのも、この数字は「自分のページが検索結果に出たかどうか」を教えてくれる唯一に近い手がかりで、クリックが増えないときに、原因が検索結果に出ていないことなのか、出ているのに選ばれていないことなのかを分けてくれるからです。

この記事では、表示回数が何を数えているのか、増減したときにどこを見ればいいのかを、順番に整理します。

サーチコンソールの表示回数とは何か

表示回数が数えているもの

表示回数は、ざっくり言えば「自分のページが検索結果に表示された回数」です。

大事なのは、クリックされたかどうかは関係ないということ。誰かが検索して、その結果の中に自分のページが並んだ時点で数えられます。読まれた回数でも、訪問された回数でもない。あくまで「検索結果に出た回数」です。

だから表示回数は多いのにクリックはわずか、という状態は矛盾ではありません。検索結果には出ている。ただ、選ばれていない。この2つはまったく別の問題で、打つ手も変わります。

確認できるレポートと2つの集計単位

表示回数は、サーチコンソールの検索パフォーマンスというレポートで見られます。クリック数・掲載順位も同じ画面に並んでいて、これらは並列の別々の指標です。

そして見るときに意識してほしいのが、集計の切り口が2つあることです。

  • 検索キーワードごと:どんな言葉で検索されたときに出たのか
  • ページごと:どのページが出たのか

同じ「表示回数」という名前でも、切り口が変われば見えるものが変わります。ページごとで見れば伸びているページと沈んでいるページが分かるし、キーワードごとで見れば、自分が狙っていない言葉で出ていることに気づけたりする。

なお、この2つの数字を足したり引いたりして辻褄を合わせようとしないほうがいいです。切り口はそのつど固定して見る。それだけで混乱がかなり減ります。

表示回数としてカウントされる条件とされない条件

1回としてカウントされる場面

基本は、検索結果の中に自分のページが並んだとき。クリックされなくても数えられます。

ここを誤解していると、「表示回数が伸びたのに順位が上がっていない」という現象が謎に見えます。でも当たり前で、表示回数は順位の高さを測っている数字ではないからです。

カウントされない場面

一方で、検索結果に自分のページが含まれていても、必ず数えられるとは限りません。表示回数には計測される条件と、されない条件があります。

ただ、その線引きの具体的な条件については、私の手元で公式の記載を確認できていません。なので、ここでは断定を避けます。正確な条件はサーチコンソールのヘルプに説明があるので、細かい仕様を根拠に判断したい場面ではそちらを確認してください。

こういうときに「たぶんこうです」と書くのが一番まずい。仕様の思い込みを土台に施策を組むと、あとで全部やり直しになります。

ページ送りやスクロールでの扱い

2ページ目以降に出た場合や、画面をスクロールしないと見えない位置に出た場合の扱いも、条件が関わる部分です。これも確認できた一次情報がないので、断定しません。

実務側の結論だけ言うと、この細部が分からなくても困りません。1件2件の差を突き詰めるより、「先月と比べて動いたか」「どのページが動いたか」を見るほうが判断に直結します。

表示回数とクリック数・掲載順位の違い

Search Consoleの表示回数・クリック数・掲載順位の違い
表示回数は露出、クリック数は反応、掲載順位は表示位置を見ています。

クリック数との違い

表示回数は出た回数、クリック数は選ばれた回数です。

よくあるのが、表示は出ているのにクリックが伸びない、という形です。検索結果には並んでいるのに、その中で選ばれていない状態です。

この形のときにやることは、記事を増やすことではありません。すでに検索結果には出ているので、そこで選ばれていない理由――タイトル、説明文、検索意図とのズレ――を疑うほうが順番として先です。

掲載順位との違い

掲載順位は、出たときに何番目だったかの平均です。表示回数は回数、掲載順位は位置。測っているものがそもそも違います。

だから「表示回数が増えた=順位が上がった」とは言えません。順位が変わらなくても、その言葉で検索する人が増えれば表示回数は増えるからです。逆に順位が少し上がっても、検索する人が減れば表示回数は減る。この2つは、必ずセットで見てください。片方だけ見ていると、原因を取り違えます。

キーワードプランナーの検索ボリュームとの違い

検索ボリュームは「その言葉が世の中でどれくらい検索されているか」の推計です。表示回数は「そのうち自分のページが実際に出た回数」。

対象が違うので、数字が一致しないのが普通です。ボリュームが月1,000ある言葉でも、自分のページが検索結果に出ていなければ表示回数はほぼゼロになります。ここを比べて落ち込む必要はまったくありません。比べるなら、自分の先月と比べる。

表示回数が増える要因・減る要因・変わらない要因

表示回数が動いたとき、原因は大きく3種類に分けて考えられます。自分側の変化か、検索する人の側の変化か、そもそも動いていないのか。

表示回数が増える・減る・変わらない要因を分ける図
増減だけで判断せず、クエリ・ページ・掲載順位を分けて確認します。

増える要因

  • 掲載順位が上がって、検索結果に出る場面が増えた
  • 新しいページが検索結果に出るようになった
  • もともと出ていた言葉の検索数そのものが増えた(季節や話題の影響)
  • 狙っていなかった言葉でも表示されるようになり、対象の言葉が広がった

上2つは自分の成果、下2つは外側の変化です。ここを混ぜると、何もしていない月の増加を自分の実力だと勘違いします。それはそれで、あとが苦しい。

減る要因

  • 掲載順位が下がった
  • 検索する人が減った(季節要因や話題の終わり)
  • ページを削除・変更して、出ていた言葉から外れた
  • 検索結果の見た目が変わり、自分のページが並ぶ場面が減った

減ったときにいきなり記事を書き直す人が多いのですが、まず「順位も一緒に下がっているか」を見てください。順位が動いていないのに表示回数だけ減っているなら、それは自分のページの問題ではなく、検索する人が減っただけの可能性があります。

ほとんど変わらない要因

  • 本文の細かい言い回しを直した
  • 記事を数本追加した(既存ページの検索結果での出方は変わらない)
  • 装飾や見た目を整えた

つまり、表示回数はページの中身を磨いても、検索結果に出る場面が変わらなければ動きません。表示回数が小さいレンジにとどまっているうちは、この「変わらない」がずっと続きます。線が動かないのは失敗ではなく、そもそも動く要因を触っていないだけ、ということが多い。

表示回数の増減をどう読んで次に何を確認するか

表示回数の変化から次に見るデータを決める流れ
表示回数を入口にして、クリック数・掲載順位・クエリとページの内訳へ進みます。

増えたときに次に見るデータ

増えたら、まず掲載順位を見ます。

  • 順位も上がっている → 自分の施策や評価の変化が効いている可能性がある。どのページが動いたかまで下ろす
  • 順位は変わっていない → 検索する人が増えただけの可能性がある。喜ぶのは早い

そのうえでクリック数を見ます。表示だけ増えてクリックが増えていないなら、増えた表示は自分の記事に合わない検索から来ているかもしれません。

減ったときに次に見るデータ

減ったときの順番はこうです。

  1. 掲載順位:一緒に下がっているか。下がっているなら自分側の問題を疑う
  2. ページごとの内訳:サイト全体か、特定のページだけか
  3. 期間:前の年の同じ時期と比べても減っているか。季節でへこむ言葉は毎年へこむ

全体がなだらかに減っているのと、1ページだけ落ちているのとでは、やることがまったく違います。ここを分けずに焦って全部直すと、時間だけ溶けます。

表示回数は多いのにクリックが少ないとき

表示は出ているのに選ばれていない。表示回数の割にクリックが極端に少ないページは、この形です。

このとき見るのは、そのページのタイトルと説明文、そして実際に表示されている検索キーワードです。検索した人が求めているものと、タイトルが約束しているものがズレていないか。順位が低い位置で出ているだけなら、そもそも見られていないので、優先すべきは順位のほうになります。

記事本数を増やすより先に、すでに出ているページを直したほうが早い場合が多いです。すでに検索結果に出ているというのは、それだけで前進した状態だからです。

よくある質問

データに反映されるまでどのくらいかかる?

即時ではありません。ただ、正確な所要時間について確認できた一次情報が手元にないので、日数の断定はしません。

実務的には、直近の数日ぶんはまだ確定していないつもりで見るのが安全です。昨日の数字がゼロに近くても、それだけで判断しないこと。判断は、7日や28日といったまとまった期間で行う。

表示回数がほとんど無いページはどう扱う?

表示回数がほぼゼロなら、そのページは検索結果にまだ出ていません。この段階でタイトルや説明文を直しても、意味はほとんどありません。出ていないものは、選ばれようがないからです。

見るべきは、そもそも検索結果の対象になっているか、そして狙っている言葉で何位あたりに出ているか。順位が大きく後ろにあるなら、内容そのものが検索されている内容に応えられているかを疑うところからです。

表示回数が少ないページは削除すべき?

少ないというだけで削除する判断はしないほうがいいと考えています。

理由は2つ。ひとつは、表示回数が少ない原因が「まだ出ていないだけ」なのか「出ているのに選ばれていない」のかで、対応がまったく違うから。もうひとつは、公開してからの期間が短いページは、そもそも判断材料が足りないからです。

個人ブログの多くは、サイト全体でもそれほど大きな表示回数にはなりません。この水準だと、ページ単位ではほとんどの数字が小さく出ます。小さいから消す、を機械的にやると、伸びる前のページまで刈ってしまう。まずは順位と検索キーワードを見て、それから決めていい。


表示回数は、見ていて楽しい数字ではありません。増えない時期のほうが長いし、しばらくのあいだ、ほとんど線が動かないこともある。

それでも、この数字が持っている情報はひとつだけはっきりしています。検索結果に出ているのか、出ていないのか。まずそこを切り分ける。次にやることは、そのあとに決まります。